2010年 3月 30日 (火)
勇気
by 清田哲也
R君という少年がいました。彼の体は通常の10倍の速さで年齢を重ねてしまいます。僕が彼を初めてみたのは、4年前の運動会、同級生と同じように競技に出場する姿を見て自分の弱さを思い知りました。そのあと会ったのは自分の選挙の時です。自宅も近所で、丁度、散歩中に選挙カーで遭遇し、握手をしました。こういうことを言っていいのかどうかわかりませんが、R君の細い手を握った時、自分はもっと頑張らなければならないと思いました。我々とは違う体で、努めて我々と同じように生きているR君の笑顔、健康な自分が、不安やきつさを感じること自体おかしな話だと自分自身で思いました。そして、今月初旬、中学校の卒業式で彼に再会しました。小学校の時からそうだったように、彼の同級生たちは障害者としてR君を見ていません。同じ仲間、一人の同級生として、ごく当たり前の心遣いをしています。その心遣いを引き出したのはR君の振る舞い、人柄だと思います。R君は同級生と一緒に中学を卒業しました。
昨日、R君の告別式に参列させていただきました。心よりご冥福をお祈りします。
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