2014年 5月 21日 (水)
硫黄島
by 清田哲也
最近読んだ、ぼくらの祖国という本で初めて知り、愕然としたことがありました。
ひょっとすると、皆さんは、そんなの知ってたよ、と言われるかもしれませんが、僕は知りませんでした。
硫黄島は、クリントイーストウッド監督が、アメリカ側、日本側、両方の視点でその戦いを描いた映画で知った方も多いと思います。太平洋戦争末期、より効率的に日本本土を爆撃するために、アメリカ軍は硫黄島を攻めてきました。日本軍はその攻撃から硫黄島を死守するため、2万を超す兵が栗林中将のもと、地下壕を掘り、1日でも長く戦えば、日本本土への爆撃が遅れ、家族を守れるとの思いで、全員が決死の覚悟で戦いました。
沖縄返還の数年前に、日本領にもどり、現在は自衛隊基地があります。
しかし、この島で戦った兵のほとんどは、職業軍人ではなく、一般の方々で、ご遺骨は半分以上故郷に返されず、今も硫黄島の滑走路の下、地下壕の中、草むらの中にあります。なぜ、日本は今まで、遺骨の収集をしなかったのか、ご遺族の気持ちを思うと、苦しくなってしまいます。
何百億かかろうと、滑走路を引きはがし、祖国日本の未来のために戦った方々のご遺骨をご遺族にお返しするのが、国家の責任であると思います。
これは、右とか左とか、そんな些細なことではなく、日本人として当たり前のことです。
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